2013/09/28 Category : Advertising Character PRIMO BEER CALENDAR ハワイのビール”PRIMO”のアド・サインです。 KailuaのTHE HUNTERで見つけた一品。ちょっとコンディションが悪いですが、それも味があって良いのではないかと思い購入しました。 いつの年代の物かは不明ですが、おそらく小売店に配布されたアド・サイン型のカレンダーなんではないかと思います。 構造はいたってシンプル。年月日と曜日を手でグルグル回すっていうもので、長年使うような事を想定していたとは思えませんので、プロモーション用のプロダクトではないでしょうか?ちょっと壁にかけてみましょうかね?なかなか良いじゃないですか! Primoの歴史は古く、1897年か1898年にAlfred Hocking氏がHonolulu Brewing & Malting Companyをホノルルで起業。1901年にはPrimo Lagerのブランドを世に出します。 1920年から1933年の米国禁酒法時代には操業を停止していましたが、1933年再開。この時点では創業者ではなくHawaii Brewing Corporationの傘下となっています。 1963年にウィスコンシン州のミルォーキーを本拠地とするSchlitz Brewing CompanyがPrimoを買収し、1966年にはオアフ島のAieaに醸造所を新設するなど拡大路線を取りますが、その13年後にはその醸造所も閉鎖してしまいます。 親会社であったSchlitz Brewingは1982年にミシガン州デトロイトを本拠地とするStroh Brewery Companyというところに買収されます。Stroh BreweryはPRIMOの立て直しを図り、ボトルデザインを変えたり、マーケティングを展開したりと努力したようですが、1997年にPrimoの生産中止を決定。ハワイのビールとして親しまれたPRIMOが世から消えてなくなってしまいました・・・・。 捨てる神がいれば拾う神あり。1999年に旧Schlitz Brewingの資産をStroh Breweryから買収したイリノイ州シカゴのPabst Brewing Companyが、PRIMOの権利も買い取ります。そして2007年、Pabst BrewingはついにPRIMOの復活を決定したのです。 製造はカウアイ島のKeoki Brewing Companyが行い、昔ながらのハワイビールの特徴である砂糖キビを原料に加えるという製造方法を踏襲しているそうです。Keoki Brewingは2007年にHawaii Nui Brewing Companyというところに買収されていますが、PRIMOの生産は続けられています。 PRIMOブランド100年の歴史の中で、禁酒法時代の13年間および1997年~2007年の10年間の生産中止を乗り越えて現在に至っているということです。 いったい何社の社名を書いたことでしょうか・・・。しかしながら、TOYSと同じく、消費者に愛されているブランドというのは強いブランドですね。親会社がM&Aで買収・売却を繰り返し、社名がコロコロと変わっていっても、強いブランドというのは必ず継続されるものです。 もちろん、M&Aが悪いということではなく、親会社が変革することにより製造工程を見直したりコストダウンを図るわけで、そのブランドを永続的に販売して消費者の手に渡すためには必要なプロセスでしょう。 「会社は無くなるがブランドは残る」というのはブランドに価値があるから。その価値に投資するわけで、米国の合理的M&Aは価値のあるブランドを潰したりしないというわけです。日本の場合は「ブランド」と言いながら、買収した会社が勝ち名乗りのように相手方のブランドを敢えて消しちゃったりしますよね。もう少しブランドの価値を考えた方がいいと思いますよ。 ©2011-2015 GUMBYDREAM Created with flickr badge. http:// PR Comment0 Comment Comment Form お名前name タイトルtitle メールアドレスmail address URLurl コメントcomment パスワードpassword